第69回春季日本歯周病学会学術大会にて、サンスターが協賛するYoung Investigator Award(SUNSTAR Award)の受賞者が発表され、5月22日に静岡県アクトシティ浜松にて表彰式が開催された。同賞は、学術大会発表において優れた研究を発表した若手研究者を表彰するものだ。
25年度の受賞者は、東京科学大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野 今井千尋氏と広島大学大学院医系科学研究科歯学部歯周病態学教室 藤森良介氏の2人。日本歯周病学会の吉成伸夫理事長から、日本歯周病学会 Young Investigator Awardの楯を、サンスターグループ グローバル研究開発部山下健太郎基盤研究開発部長からは副賞のペンと賞金が贈られた。
Young Investigator Award(SUNSTAR Award)は、若手の研究者の優れた発表内容にスポットライトを当てるために2015年に設立され、今年で11回目の授与となった。今後もサンスターは同賞の授与を通して、歯周病研究に携わる若手研究者を支援していく。
日本歯周病学会における賞の授与に関し、サンスターでは、同Young Investigator Award賞に加え、歯周病に関する永年の優れた研究、教育あるいは臨床業績により、日本歯周病学会の発展に寄与した研究者を表彰する学会賞(SUNSTAR Award)もサポートしている。
【令和7(2025)年度受賞者のコメント】
受賞演題:母親の結紮誘導歯周炎が仔の脳に及ぼす影響
東京科学大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野
今井千尋 氏
「この度は、サンスターYoung Investigator Award を頂戴し、大変光栄に存じます。本研究では、母体の歯周炎による口腔内細菌叢の攪乱が、仔の脳機能および腸内細菌叢に及ぼす影響について検討しました。母マウスに結紮誘発性歯周炎を惹起し、その仔を対象に解析した結果、社会性行動の低下、自発運動量の低下、小脳における遺伝子発現・DNA メチル化変化、アストロサイト増加、神経活動同期性の破綻、腸内細菌叢の変化を認めました。本研究成果は、母体の口腔環境が次世代の脳発達・脳機能に影響を及ぼす可能性を示すものであり、歯周病の新たな全身的意義を示唆するものと考えております。最後になりましたが、本研究にあたり多大なるご指導を賜りました東京科学大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の岩田隆紀教授、口腔生命医科学分野の片桐さやか教授、認知神経生物学分野の上阪直史教授をはじめ、ご助力いただいたすべての先生方に心より感謝申し上げます」
受賞演題:P.gingivalis感染モデルマウスにおけるgingipainの歯周炎増悪効果と抗IL-6受容体抗体の歯周炎抑制効果
広島大学大学院医系科学研究科歯学部歯周病態学教室
藤森良介 氏
「この度はサンスターYoung Investigator Awardを賜り、誠に光栄に存じます。本研究では、歯周病原細菌の中でも病態との関連性が高いことで知られるPorphyromonas gingivalis (Pg)が有する病原因子gingipainによる歯周炎増悪効果と、関節リウマチ治療薬として用いられる抗IL-6受容体抗体の歯周炎抑制効果について検討しました。本研究の結果、gingipainはIL-6などの炎症性サイトカインの発現を増加させ、破骨細胞分化を活性化させることで、歯周炎を増悪させることが示されました。また、抗IL-6受容体抗体が歯周炎の進行を抑制することも確認されました。これらの知見は、Pg感染による歯周炎増悪機序の理解を深めるとともに、歯周炎に罹患し抗IL-6受容体抗体を投与されている患者様に対して、積極的な歯周治療介入を行うことで良好な治療成績が得られる可能性を示しています。最後になりましたが、本受賞にあたり、多大なるご指導を賜りました広島大学大学院医系科学研究科歯周病態学 水野智仁教授、應原一久講師、ならびにご助力いただいたすべての先生方に心より御礼申し上げます」
























