ユニ・チャームは、豊田通商および同社グループ会社のCFAO Kenya Limited(以下、CFAOケニア)と協働し、2025年1月よりケニア共和国において生理用ナプキンブランド「Sofy(ソフィ)」の現地生産・販売を開始しているが、これまでにケニアのお客から高い支持を得ていることを受け、2025年6月18日開催の取締役会において、ケニアでの事業拡大を本格化し、女性の社会進出と社会課題の解決に貢献をすることを目的とした合弁会社「Sofy East Africa Limited」の設立を決議したことを発表した。

ユニ・チャームとCFAOケニアは23年より、ユニ・チャームのエジプト工場で生産されたプレミアム生理用ナプキン「SOFY Deep Absorb」の輸入・販売を開始。さらに2025年1月からは、豊田通商と協働で、安心できる品質で価格を抑えた「SOFY Long Lasting」の現地生産および一部地域での販売を開始し、お客から非常に高い評価を得て、販売実績は当初の計画を上回るペースで推移している。

今後、ケニア全土およびケニアの周辺国へ事業を拡大し、かつ安定的な事業運営を実現するためには、販売・流通だけではなく、開発・生産・販売・マーケティング・人材育成までを一体で担う現地密着型の体制が不可欠だ。

そこでユニ・チャームの取締役会において、合弁会社「Sofy East Africa Limited」の設立を決議。今後は、ケニアでの事業拡大を本格化し、持続可能で地域に根差した価値の提供を実現することで、ケニア地域における衛生用品の普及促進と女性の社会進出支援、そして社会課題の解決に貢献していく考えだ。

社名「Sofy East Africa Limited」には、ユニ・チャームの女性ウェルネスケアブランドでもあり、生理用ナプキンブランドでもある「Sofy(ソフィ)」を起点として、東アフリカ地域の女性の健康と尊厳を守り、自信を持って活躍できる社会の実現に貢献したいという思いを込めた。また、“East Africa”という名称には、将来、ケニアだけではなく周辺国へも価値を届けていくという意気込みを表している。

主な取り組み概要は以下の通りだ。
①商品開発・生産体制の強化

・「長時間使用できる」という安心の品質と手頃な価格を両立した「SOFY Long Lasting」の商品開発を継続

・Sachet(1枚入り)の商品により1パックあたりの購入単価を抑えることで、トライアルを拡大

・委託生産による安定供給体制を維持しつつ、将来的な自社製造設備の導入を視野に、生産効率の最適化を推進

②現地販売・流通体制の拡充

・CFAOケニアの持つ流通網を活用し、GT(General Trade)とMT(Modern Trade)の両面で販路を拡大

・営業体制を強化し、ケニア全チャネルで「売れる売場作り」を推進

③マーケティング・人材育成の現地展開

・店頭起点での商品の品質の高さの伝達力強化、ブランド認知の向上

・ケニアにおいてマーケティング人材の育成を強化し、広告の展開を通じブランド認知を向上

④ケニア市場への事業展開

・ケニアを基点とした周辺国への輸出展開を見据えた地域戦略を推進

・衛生環境改善と女性の社会参加支援活動をケニア全エリアで展開

 

ユニ・チャームの高原豪久社長は、アフリカ市場における衛生用品の普及促進に向け次のように語る。

「当社は、豊田通商様とともに、アフリカ市場における衛生用品の普及を通じて、すべての人々が安心して生活できる社会の実現を目指しております。これまで段階的に商品開発・供給体制や販売体制を構築してまいりましたが、今回の合弁会社設立により、豊田通商様の広範なネットワークと当社の技術力を融合し、より地域に根ざした事業を推進し、ケニアでの事業拡大を本格化します。『Sofy』ブランドを通じ、女性を基点に東アフリカの人々の生活の質の向上とLife Time Value(LTV)の最大化を実現し、女性の社会進出と社会課題解決への貢献を目指してまいります」

また、豊田通商の今井斗志光社長も、次のようにコメントしている。

「豊田通商は、『WITH AFRICA FOR AFRICA』という理念の下、アフリカ全54カ国において、『モビリティ』『グリーンインフラ』『ヘルスケア』『コンシューマー』の四つの事業領域を軸に、アフリカ地域の発展に貢献することを目指しています。これまでユニ・チャーム様とアフリカ現地のニーズに応じた衛生用品を販売しておりましたが、今回の合弁会社設立により、現地生産・販売体制をより強固にすることで、衛生環境の改善や女性の社会進出を支援し、地域経済の活性化に貢献してまいります」