コロナ特需で解熱鎮痛剤(OTC)が売れている。ドラッグストアの1店あたりの売上金額(出典:True Data)は、2020年12月から21年4月まで5カ月連続の前年割れだったが、5月は同19.3%増、6月は同36.1%増と反転した。そのきっかけは、4月12日に新型コロナワクチンの接種が始まったことである。接種を終えた人々が副反応の発熱に備えて解熱鎮痛剤を買い漁ったというわけだ。5月1日から7月31日までの売り上げトップ10(出典:True Data)は、イブ(エスエス製薬)、ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)、バファリン(ライオン)の3ブランドが占めている。
もともと新型コロナに伴う発熱には、アセトアミノフェン配合の解熱鎮痛剤が推奨されている。そのため、医療機関においてはカロナールが処方されるケースが多いが、発熱に備えた予防目的での処方は禁じられている。そのため、多くの人が市販のアセトアミノフェン含有の解熱鎮痛剤を求めた。一般市場での需要が急激に高まり、タイレノールAやバファリンルナなどが売り上げを大きく伸長。アセトアミノフェン含有の解熱鎮痛剤の品切れ店舗が増えてきた。
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