花王は、9月28日に「ロリエ しあわせ素肌 もちふわfit」を新たに発売する。発売に先立ち9月5日には、新商品発表会を開催した。
「ロリエ しあわせ素肌 もちふわfit」は、からだに自在にフィットする「もちふわクッション」と、おしりのすき間にぴたっとフィットする「V字フィット」の二つの機能で、高いフィット感を維持。日中のモレに対する不安・不満を解消する新商品だ。
近年、女性の生活スタイルが多様化し、生理中でも動かなければいけなかったり、ナプキンを自分のタイミングで取り替えることが難しい場面が多かったりと、多くの女性がモレや肌負担への不安を抱えながら過ごしている。モレ悩みの対策として、多い日中に夜用ナプキンを使用する人が約3割もいる一方、活動量が多い日中と就寝時では経血の広がり方が異なる。横モレの原因になったり、夜用ナプキンの厚みや長さから装着中の違和感に不満をもっていることがわかった(花王調べ)。
そこで今回、肌にやさしいつけ心地とモレにくさを両立した商品を開発。発表会で登壇した花王ハイジーン&リビングケア事業部門サニタリー事業部の坂田美穂子ブランドマネジャーは、「理想のフィット感を実現するために10年近くかけて商品開発を行いました。目指したのは、“低反発の枕”のように、動きに合わせてフィットし、昼用のナプキンながら夜用ナプキンレベルの高い吸収力を実現した新しい形状のナプキンです。このもちふわfitでより安心快適な生理期間を提供したいと考えています」と語った。
続けて登壇した花王サニタリー研究所の湯山暁グループリーダーは、高いフィット感をかなえる技術について解説。「“低反発の枕”は、頭の形や動きに合わせて、柔らかく変形し、また元の形に戻るため、頭にフィットし続けることができます。この特徴をナプキンに持たせることができれば、体の動きに合わせてフィットし続ける優れたフィット性を実現できると考えました。そこで開発したのが、『もちふわクッション』と名付けた新しい技術。柔らかく変形して元に戻るという特徴を、ナプキンに使用できる原材料の中で実現していく点には、特に苦労しました」と語った。
もちふわクッションは、ナプキンや紙オムツ、マスクなどに使われている不織布シートを細かくピース上にして集めたものだ。元の形に戻ろうとする不織布を小さく、ピースにして集めることによって、体の動きに合わせてナプキンが変形し、高いフィット性を示す。
発表会では、従来品のしあわせ素肌ともちふわfitを比べ、ナプキンを上から繰り返し圧縮し、どのくらい形状が元に戻るかを示した実証実験動画も紹介し、もちふわfitが何度圧縮されてもしっかりと元の厚みに戻る様子を示した。
また、接地面の後方部には「V字フィット形状」を採用。ナプキンの面積をおしりのすき間に合うような形状にカット。ぴたっとフィットしつつ、覆う面積が少なくなることで、肌へのこすれやムレが少なく、ゴワつきにくいという使用感の向上にもつながっている。
同会の後半には、ブランドアンバサダーである二階堂ふみが登場。坂田ブランドマネジャー、湯山グループリーダーとともに新商品についてのトークセッションを行った。
女性の生活スタイルの変化と共に進化してきた生理用品やロリエブランドの歴史を体験できるほか、新商品の特徴である形状と質感を実際に触れて体験できる「ロリエ ナプキンミュージアム」(9月5日限定・招待制)についても言及。「生理を持つ体の方は生理用品ってこういう歴史なんだっていうのをもっと知れると、使うときの感覚もきっと変わる。生理を持たない体の方もこういうところに来ると、もっともっと違う視点で生理というものを体感できるんじゃないかなと思える展示でした。一日だけなのは勿体ない。本当にいろんな方々が自由に足を運んで、見ていただけたらいいのになと思いました」(二階堂)と語った。
月刊『国際商業』2024年11月号掲載