第一三共ヘルスケアは、テラサイクルジャパンと共に、横浜市の協力のもと2022年10月20日から実施している「おくすりシート リサイクルプログラム」の実証実験について、開始から約半年が経過したことを踏まえ、中間結果を公表した。

同プログラムは、使用済みの「おくすりシート(PTPシート)」を回収・リサイクルする日本初の生活者参加型プログラムとして2022年10月に実証実験を開始。「おくすりシート」は医薬品包装資材として必要不可欠である特性から削減が難しく、今後も高齢化の進展に伴い使用量の増加が見込まれることから、同プログラムでは「おくすりシート」がリサイクル資源であることの生活者認知を高め、資源として循環する仕組みを確立することを目的としている。

同プログラム開始以降、生活者をはじめ関連業界や教育機関等からの問い合わせも多く、反響が大きく取り組みが広く認知されたことから、目標回収量を10万枚としていたところ、実施期間の約半分で目標の約3倍を達成。また、回収拠点についても、30拠点を目標としていたが、40拠点に設置することができた。これらの実績を受け、目標を上方修正することとし、新たな目標として回収量を開始当初の5倍にあたる50万枚、回収拠点数を2倍の60拠点に定めた。

第一三共ヘルスケアは、生活者の健康で豊かな生活に貢献すると同時に、将来世代の健やかな環境を守ることを宣言し、持続可能な社会の実現に向けた活動を推進。同プログラムが先駆けとなり、将来は企業の枠を超えて広く取り組まれる活動へ発展することを目指し、製薬会社として資源循環の促進における使命を果たしていく考えだ。

今回の結果について、第一三共ヘルスケア、テラサイクルジャパン、横浜市のそれぞれの担当者は以下のようにコメントしている。

◆第一三共ヘルスケア 業務推進部 古市亜美サステナビリティ推進マネジャー

 

早期に目標の約3倍もの「おくすりシート」を回収することができ、とても驚いています。回収拠点ならびに多くの横浜市民の皆様にご協力いただきましたことに感謝申し上げます。また、本プロジェクト開始から約半年間、各所よりお問合せをいただいており、皆様の関心の高さがうかがえました。現在、横浜市中区を中心に南区・西区の一部にも回収拠点を設置しておりますが、今後はより多くの皆様にご参加いただけるよう拠点の拡大を検討し、本プロジェクトが持続可能なものとなるよう引き続き尽力してまいります。

◆テラサイクルジャパン エリック・カワバタアジア太平洋統括責任者

この「おくすりシート」のリサイクルプログラムは、長年実施したいと考えてきたプログラムで、昨年ついに実現しました。開始直後より日本各地から多くのお問い合わせをいただくなど大変大きな反響がありました。半年経った今、多く方のご協力・ご参加のもと予想を超える回収量があり、嬉しい気持ちでいっぱいです。また、認知が広まるにつれ、回収量はものすごい勢いで増え続けています。ご参加いただいている皆様に心より感謝申し上げます。今後も回収拠点の拡大と認知向上に尽力し、「おくすりシート」の循環を目指してまいります。

◆横浜市 資源循環局 政策調整部 津島邦宏3R推進課長

「おくすりシート リサイクルプログラム」は、市民の皆様にプラスチック問題、とりわけ、プラスチックごみの分別・リサイクルについて、改めて考えていただくきっかけにつながっていると感じております。このたびの目標達成までのスピードと、回収量の多さに驚くとともに、市民の皆様の関心の高さをあらためて感じました。本実証実験の実施エリアとして、横浜をお選びいただいたこと、並びに市民の皆様のご協力に感謝申し上げます。横浜市は、これからも市民・事業者の皆様とともにプラスチック対策を着実に進め、SDGsの達成や脱炭素社会の実現に向け力を尽くしてまいります。

 

「おくすりシートリサイクルプログラム」は、22年10月20日~23年9月30日の期間、横浜市中区・南区・西区の一部の薬局・ドラッグストア、病院、公共施設等で、購入店舗やメーカーを問わず使用済み「おくすりシート」を回収するもの。回収された「おくすりシート」は、シートのプラスチックとアルミニウムを分離後、各々リサイクル処理され、新たなリサイクル製品として生まれ変わる。

「おくすりシート リサイクルプログラム」公式ホームページ https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/okusuri-sheet/